レースレポート

●2000年10月29日 全日本選手権東西統一最終戦 ツインリンクもてぎ

・ICAクラス ドライバー:松本真哉

 

金曜日

今回は、走行スケジュールの関係で事前ナラシが出来なかったため、2機ナラシがある。

しかし、朝一やってしまった。焼きつき。
1ヶ月ぶりのカートということで、なんだかのんびりムードで準備をやったうえに、しばらく焼いてなかったせいで油断していた。キャブもなんだか不調。
薄く出ていたのにあまり気にせず飛ばしてしまったのがまずかった。
大端ベアリングの焼きつきということで、ナラシ失敗ではなかったが、薄かったのも原因みたい。
おかげで午前の2セッション無駄にした上に、もう1機のナラシが午前中に終わらせられなかった・・・。

ワールドカップでAX6が使えないということで、今回から投入のAX7−Bだが、第1印象はなかなか良かった。
動きにも安定感があり、コーナー後半でフロントが逃げない。
はじめてAX6に乗ったのに近いフィーリング。

周りは続々とタイムアップしているが、あせらないようにしないと・・・。

USEDタイヤでフレームの感触をつかんでいく。
いいことは良いのだが、まだ部分的に問題が・・・
初期応答はそこそこなのだが、コーナー前半部分でフロントが逃げてしまう。
フロントがしっかり入ってくれないと乗れないドライバーなので、どうも気に入らない。

タイムはUSEDで、そこそこまでいったのでひとまず安心。
しかし、最後のセッションに新品を使ってマシンの動きを確認することにしたが、あまりタイムが上がらない。

う〜ん。やっぱり俺はAX6じゃないとダメなのかなぁ。
でも、もう別にAX6にしか乗れないドライバーでもいいや。そんなこと、いまさらって感じ。

明日、AX7Bの大幅にセットを変更したものと、AX6開幕戦仕様を比較して決めることにした。

 

土曜日

朝一でAX6とAX7−Bの比較をする。
金曜の走行の感じから、大きくセッティング変更をしたAX7−Bは、驚くほどフィーリングがよくなっていて、はじめのセッションであっさり、前日のベストタイムが出た。

2セッション目にAX6にのる。
動きの感じは明らかに違うものの、どちらもなかなか良く、迷う。

しかし、今回は時間が無いこと、とりあえずタイムが出たこと、日曜に雨の予報となっていることから、AX6を使うことにした。

エンジンのチェック、セットアップを順に行っていくが、なかなかタイムが上がっていかない。

今回FSAクラスが一緒なのが関係しているのだろう。どうもFSAのタイヤのゴムが乗ってしまうと、苦手らしい。
ラインも変わってしまい、自分の走りが出来なくなってくる。

タイムは上がったり下がったりだったが、どうも肝心の走行ラインを勘違いしていたみたい。
「ゴムの乗っているイン側を走らないと」という意識が強すぎて、ターンインのタイミングが早くなっていた。

そのほか、若干ラインを修正した結果、最終的にそこそこのタイムまでいけた。
トップレベルまではいけなかったが、コンディションなどを考えると、明日は十分勝負できそうな感触。

プレッシャーの無い状況で、のびのびレースを楽しめそうな感じで、たのしみ。

 

 

日曜日

予報が当たって朝から小雨が降っている。
最後の最後まで雨がらみの今シーズンだった。

もてぎの雨は走ったことが無い。
たぶん、誰も走ったことが無いと思われるので、条件はみな同じだろう。

今年は雨がらみが多かったが、そのたびになかされてきたのがレインタイヤ。
やたらにあたりはずれがある。
新品タイヤが全然グリップしない。
古いロットが出まわっていて、使ってみるまでわからない。
とにかく、グリップ低すぎ!!

榛名では古いタイヤを使って大失敗。SUGOでは新品を使って大失敗。
新東京でも練習で下ろした新品は、3ヶ月前に使ったタイヤより悪かった・・・。

今回は、前に使って調子が良かったタイヤをそのまま使うことにした。
運が悪い俺では、新品をはいてもどうせダメだろうし、金の無駄。

よって、6月のSUGOで練習に使ったタイヤ(4ヶ月前!!)を使う。
さらに、セッティングもわからないので、過去に走ったデータから考えて、セッティング。
ぶっつけ本番の雨セット。

 

公式練習

ダミーグリッドの並ぶマシンは、ほとんど新品タイヤを履いている。
みんな今年1年ダンロップタイヤと付き合ってきた人たちだけに、わからなくてやっているということでもあるまい。
ちょっと不安になる。

しかし、コースインしてほっとした。
グリップ感がある。
これなら、何とかなりそうだ。

皮むきの人たちは全然ペースが上がらず、1周目からごぼう抜きしながら、ラインを探す。

前日までのゴムが、レコードラインに乗っていて、やはりすべる感じがする。
とくにレコードライン上でブレ−キングすると、非常に滑りやすく、オーバーランしそうになったりする。
一方、イン側のラインで走り、早めにターンインすると、以外とグリップが良いし、インにも着きやすい。
おまけに抜きやすいし、ブロックラインにもなるので一石二鳥。

2〜3周走ったが、回りとのペース差がありすぎてクリアラップがとれない。
あちこちでスピンしている連中が続出で、コース内はすごいことになっている。

そんななか、3コーナーたちあがりでスピンしていたマシンに右リヤをヒットしてしまい、ホイールが割れてしまった。

なんとかピットインし、急きょホイールを交換。(迅速なピット作業ありがとうございます)
コースインしたが、シャフトも曲がっていてすごい振動・・・。

とにかく、ラインだけははっきり確認しておく必要があるので、残り時間を気にしつつ必死で走った。
徐々にラインもわかってきて、タイムも上がっていく。

しかし、途中からどうもタイヤのスライドが気になりだした。
1〜2コーナーでアクセルを踏めなくなってきて、挙句、スピン。

再スタートするが、その後も最終コーナーで止まりきれずコースアウトしてしまった・・・。
そのまま公式練習は終了。それにしても、スピンするカートが多くてびっくりした。

そして、なんと公式練習はトップタイム!!
はじめて公式計測でトップとったよ〜。いまさらだけど、1回は記録したぜ。(ここんとこ強調)

 

タイムトライアル

苦手のタイムトライアルだが、今年最後。
納得いく走りをする、と誓ってコースイン。

1周目は、さすがに雨だけに、ちょっと抑えたが、2周目はプッシュ・・・したつもりだったんだけど。

やっぱ、どうしても守りに入ってしまうというか、練習通りに走れない。
とりあえずタイムは0.4秒更新したが、トップからは0.6秒おくれ(笑)。

結果は10位/28台
まあ、マシンの動きは良いので、落ち着いてレースをすれば、何とかなるでしょう。

 

予選第1ヒート

スタート、イン側のマシンがかぶったらしく、一気に6位に上がってラッキー。

1周目からグリップが出て、がんがん抜ける。みんなイン側を空けるので、抜くのも楽勝で、2周で3位まで上がった。

トップは少し逃げていて、2位には追いついた。
もう一息で抜けるところまでいった状態で3周ほど走る。インフィールドでは追いつくのだが、なかなか合わせられない。

そのうち、1〜2コーナーがつらくなってきた。
エアが高かったようで、どんどんアクセルが踏めなくなっていき、ペースが落ちる。
そのほかの部分でもグリップが落ちたためにミスが出やすくなり、徐々に2位にはなされていく。

さらにブレーキングも難しくなってきて、一瞬スピンしかけた。
せっかく上位を走っているのに1ヒート目からとっ散らかっては、応援してくれている人たちにも申し訳ない。
エアが原因ということはほぼ間違いなさそうなので、ここはこらえて3位キープに切り替え、後ろとの差を確認。

他の選手は後半ペースを上がったようだが、前半の貯金で逃げ切り3位ゴール。

 

予選第2ヒート

セッティングを若干変更し、決勝に向けてのテストの意味も含めてエアを下げ目にセット。

とりあえずグリップ感はあるが、やはり序盤はペースが上がらない。
後ろからペースの速い選手が来て4位に落ちる。

このままで、終わるかと思ったが、徐々にペースが上がり、前半はなれていたトップ3が近づいてくる。
特にトップの選手は明らかにペースが落ちている。

終盤2位、3位がトップの選手をかわす。
予選のポイントがどうなるか考えたりしたが、5位が1位で2位2位の奴がいて・・・わけわからん!!

とにかく、1つでもポジションを上げるしかないので、ふんばって、最終ラップに抜いて3位でゴール

しかし、結局ポイントの関係で予選総合は4位となった。

 

決勝

予選のセッティングから、決勝のセット、エアを決め勝負!!
勝てるポジションではあるが、今回は勝ちは意識しないで、ベストを尽くすのみという気持ちでレースに臨む。

スタートはとりあえずポジションキープするが、なかなかペースが上がらない。
前3台はどんどん逃げていってしまい。後ろからはがんがんぶつけてくるタチの悪いドライバーが・・・。

しかし2〜3周目でなんと前の2台がトラブル???でリタイヤ!!
2位が転がり込んできた。
しかし、状況はなかなかキツイ。
トップはペースが速く、大きく離されており、後ろからはがんがん攻められている。

ついに3周目の後半に抜かれ3位に落ちてしまう。が!!!
4周目のホームストレートに向かったとき、なんと赤旗

ホームストレートでのクラッシュが原因らしい。
再レースの対応で主催者側が結構混乱してたが、結局24周のやり直しレース。

しかし、3周終了時点でリタイヤしている選手は参加できないということで、事実上の2番グリッドとなった。
ラッキーだったのかアンラッキーだったのか・・・

とにかく、10分ほどの時間が与えられ、少しだけセット変更。
でもペースが上がらなかった原因がいまいちわからず、根本的な対策は出来なかった。

そして再スタート。
フロントローは今年2レース目か・・・。
気持ちいい。

スタートの加速はちょっと悪く、トップは狙えなそうなので、おとなしく退いて1位の後ろにつけて1コーナーへ侵入・・・した瞬間!!
後ろから”ガン!!”と当てられ、一瞬で後ろ向き。
そのままコースアウト。
終わった・・・。
最後までこれか(怒怒怒!!)

しかし、今回は優勝とかにこだわってなかったので、ショックは少なかった。
とにかくまだ始まったばかり。24周ある。
なんとしてもリザルトを残したい。ポイントを取りたい!!
12位までにはいればポイントが加算される。
ひとつでも上のランキングを取る為に!!

落ち込んだりする前に体が動いていた。
すぐにマシンをコースに戻し、押しがけ。

前回の新東京では、あせって押しがけしたために1回目でかからず、周回遅れになってしまったのが頭をよぎり、あせる気持ちを抑えてしっかりカートを持ち上げて押しがけ。
1回でかかり誰もいないコースを走り出す。

余計なことは考えなかった。
とにかく、最後尾に追いつくことだけ考えてた。

1回で押しがけできたのが良かったのか、最後尾とはコース1/3くらいの差だ。
必死で走っていると、徐々に近づいてくるのがわかる。
さらに、接触などによりコースアウトしたマシンなどもあり、徐々に順位が上がっていく。

しかし、12位まで上がったところで、エンジンに異変が!!
ホームストレートの中間で加速がもたつく。
さらにインフィールドのヘアピンのたち上がりでも同様の症状。

キャブをとりあえずいじってみるが、濃いとか薄いとかの問題であるわけも無く、改善無し。
その上、徐々に症状はひどくなっていく。
どうやら、ガソリンが減りすぎ、エアを吸ったらしい。

ペースも落ちてしまい、追いついていていたマシンとも差がつまらなくなってきた。
もはや、ゴールできるかどうかの問題になってきた感じで、とにかく加速が止まる分、他でミスしないようにがんばって走るだけ。

しかししかし・・・さらにタイヤがつらくなってきてしまう。
当然だんだんに悪化してくる。

終盤はアクセルにたいする反応がおかしくなってきて、踏むと突然加速したりするという状態。
もたつく分を補おうにも、インフィールドでも安定して走れなくなってきた。

歯を食いしばって走るが、タイヤはすべるし、どんどんコントロールが難しくなっていき、ペースは落ちていく。
結局1度抜いた奴に追いつかれ(かなり差をつけていたのに)、13位。
そして最終ラップには(最終ラップとわかっていなかったが)、ついにコースアウトを喫してしまう。

ダートを走って何とか復帰するが、ここでついに周回遅れ。そして、順位を下げ15位でゴールなった。

 

後でわかったのだが、スタートでぶつけてきたのは某チームのM選手。
前戦の新東京で、ストレートで幅寄せしてぶつけてきて、白黒旗を振られた人。
たちの悪いブロックをすることで有名。

結局、伊那のK選手と合わせて、”危ないドライバー”として有名な二人に目茶目茶にされた後半戦ということになった。
最低。

とはいえ、そんな低レベルの選手と同じあたりを走っている自分が悪いといえなくもない。
まあ、運が良ければチャンピオン争いはできていたはずで、自分の力はそれなりに出せたと思う。

 

これで2000年、全日本選手権が終わった。
最初で最後のフル参戦だったが、結果はランキング7位ということになった。

 

最後に

石山監督、メカニックの入江さん、サポートしてくれたEIKOモータースポーツ様、そして応援してくださった皆さん、今年1年、本当にありがとうございました。

<<おわり>>