レースレポート

2002年4月7日 全日本選手権第一戦 ツインリンクもてぎ

FAクラス (25台)

ドライバー:松本真哉

 

失意の東西統一戦から約半年・・・2002年全日本開幕。
あきらめの悪い俺は、今年も全日本選手権に挑戦。

はい、そこ〜!「もーいいかげん、やめればいいのにね〜」とか言わないように!!

今年は全日本は無理と言いつつ、心の中では出る気まんまんで、シーズンオフ中は今までになく張り切ってトレーニングしてたりしたもんだ・・・。
ところがちょっと張り切りすぎたのか、腰を痛めてしまったり。しかもレース2週間前だ。
レースの週も整骨院にかよってた・・・(・Д・;

来年から水冷化(?)など、状況を考えると今年が最後のチャンス。
今年こそはと、今までにない程体制も整った。

そんなこんなで早く開幕しないかと楽しみにしながら準備してきたのだが、レースが近づいてくるとあっという間。準備も万端にはできなかったかもしれないが・・・。

 

金曜日

今回はメカニックをEIKOの高須さんにお願いした。 ドライバーとしてもメカニックとしても経験豊富な人だ。
この高須さんという新しいメカニックの存在は、どんなものより心強い。

天気は晴れ。気温は12〜3℃で風は冷たく、肌寒い。

まずはエンジン慣らしをしながら路面の感触をつかむ。
今回は奮発して一週間前に事前練習をしているので、コースの感触はもうつかんでいるが、路面状況が一週間前とは若干変わっており、先週のセッティングのままのマシンでは、動きも少し変わってしまっていた。
ARROWの2002年モデルであるAX8は、1週間前にSUGOでシェイクダウンしたばかり。セッティングはこれからだが、前の週のもてぎ事前練習で比較的いい感触をつかんでいる。一機目の慣らしを終え、フレームのセッティングをしようとした矢先、1コーナーで バキッ と何かが壊れてスピン、コースアウト。
あ・・・エンジン?と一瞬思ったが、次の瞬間視界をリヤタイヤが横切り、すべてを理解した。

リヤタイヤ(ホイルハブ)がもげた・・・   新しいフレームは砂だらけ(涙 ゥゥゥ・・・

かなり使い込んだホイルハブだったので、当然といえば当然の結果なのだけれど。コレで午前中の練習のほとんどが終わってしまった。

午後は気を取り直してフレームセッティング。
タイム的には悪い感じでもないのだが、セッティングはよくなったり悪くなったりの繰り返しでなかなかタイムアップできずであった。

いいセッティングまでもう一息という感じなだけに、フラストレーションがたまってしまった。

あせる気持ちは走りにも現れてしまうもので、タイムを出したい出したいという思いは走りを雑にさせる悪循環。
でも、前ならこんなときはどんどんタイムも落ちてやる気もなくなってしまうのだが、タイムを落とさずに持ちこたえたのはちょっと成長したということだろうかと・・・。

そんなこんなで金曜の練習はベストタイムでトップと0.4秒差。焦ったわりには、いつものペースだ(笑)

高須さんと組んでの仕事も今日が始めてだったので、コミニューケーションのとり方にもちょっと遠慮があった。まだまだチームがひとつになりきれていない感じもしたけど、今日一日でだいぶその辺は改善されたので明日はもっとスムーズにセットも進められるハズだ。どっちにしても俺がちゃんと走らなければいいマシンにならないのは変わりないけど。
それに今回はブレインが2人いるので、今日のセッティングの内容を元に明日いいセッティングをきっとだせると信じてもう寝る。

 


土曜日

金曜日よりはやや暖かく、天気も晴れ。

朝一から次々とセッティングを試し、割と順調にタイムアップ。しかし最後、メイン登録用のエンジンをチェックするところでトラブル発生。
チェーンが切れて1セッションつぶれてしまった。

結局トップからは0.2秒落ち。前日タイムとしては上々だ。

走行後はレースの準備をあれこれ・・・
いろいろやっているうちに8時半。なんとコースを出たのは全チーム中一番最後

あげくのはてに、食べ物屋が軒並み閉まっていて、食べ物屋を探してに宇都宮の近辺まで走る羽目になり、宿についたのは10時半・・・明日の朝早いのに〜。

 

 

日曜日

 

公式練習

予報通り夜中に雨。
結局雨は朝になっても完全にはやまず、ウエットコンディションで公式練習が始まった。
今年はドライタイヤだけでなくレインも新しくなった。シーズンオフの間に雨の練習ができなかったため、公式練習で初めて使うことになる。セッティングもさることながら、レインで重要なのはタイヤのエア圧。15分の公式練習で何とかしないといけないが、ピットインできるのはせいぜい2回。3通りのセットしか試せない。

未知のタイヤに期待しながらコースイン。もてぎの雨も久しぶりだ。

ドライで走っていたイメージが残っているせいか、ついついコーナーに突っ込みすぎてしまう。何回か飛び出しそうになりながら、タイヤの皮をむき、感触をつかんでいく。
こういうときこそ、ドライバーがしっかりしないとセッティングが進まない。一生懸命考えるが・・・。

一回目のセット変更。多少フィーリングはよくなったが、まだまだ走りにくい。しかし、まずはこの時点でのトップタイムが出た。
二回目のセット変更と路面の変化で、だいぶ感じがよくなってきて、もう一度ピットインをしたところでチェッカー。クリアラップが取れていなかったので最終的には5番手タイムだったが、トップタイムとの差はほとんどない。

いろいろ改善したいところもあったが、タイム的には大きな問題はないという感じ。

 

タイムトライアル   

公式練習前から雨が上がっていたため、各クラスの公式練習中にだんだん路面が乾いてきていた
そして、ICAクラスの公式練習が進むにつれて、路面は急激に乾いていく。

ICAクラスのタイムを見た結果、ドライタイヤでいけると判断。急遽ドライセッティングに変更することになった。ICAのタイムトライアルも終わろうかというタイミングだ。
出走順は12番、3組目なので時間はない。大慌てだったが、腕効きメカ二人がかりののおかげで間に合った。

間に合ったもののピットロード上で心臓バクバク。慌てた気持ちが収まらない。半ドライの路面でタイヤの皮がすぐむけるだろうか・・・、コースアウトしないだろうか・・・不安も頭をよぎるが、慌てたままでスタートするわけには行かない。
こんなときはこんなときは・・・えーと・・・腹式呼吸!! っていうか、気合!! (笑)

コースインすると、まさしくカート1台半分の幅だけが乾いていた!!この幅をはみ出せばコース内にとどまることは難しいに違いない。

バックストレートでは少しでも早くタイヤを暖めようと、わずかな幅のドライ路面を使ってマシンを振る。コーナーでは、ドライの部分がどれくらいグリップするのか確認するためにアクセルを踏んでいく。
タイヤの温まりは早く、すぐにグリップが出てくれたおかげでかなり踏んでいけるし、意外にも思い通り走れる

だけど・・・・・コース状況の確認に気をとられていたため、気づかなかった・・・

タイムトライアルは2周を単独で走るのだが、コースインした周のペースが速く、間隔を空けて走っているはずの前のカートに近づきすぎてしまったのだ。
コース後半で気づき慌ててペースを落として間隔を空ける。

1周目、張り切って飛び込んだらラインをはずしてしまい2コーナーでコースアウトしそうになった。が、何とか踏みとどまった。ドジッたがもう1周ある。1周目は路面の感触をつかむことに勤めた。残りの1周でいいタイムを出す自信があった。
が! 前のカートがぐんぐん近づいてくる。もしやレインタイヤなのでは??? いや、そうに違いない!!この路面でレインタイヤは相当きついはずだ。
やばい、追いついちゃう、追いついちゃう・・・・。
ここで考えた。問題は追いついたとき。乾いているラインは1本だけ。抜きに行けば逆にクラッシュやコースアウトの危険が大きい。どうせロスになるなら、ゴールラインまでに追いつくようにするほうがロスが少ないのではないか。そう考えた。やや消極的だったかもしれないが。
それで、ちょっとだけ安全マージンを多めにとって走った。結局それまで走った中ではトップタイムとなったが、さらに乾いた路面で後から走った人に抜かれて7位まで落ちてしまった。
多分思い切り走っていればあと0.5秒は速くはしれたとおもうんだよな〜。もったいなかった。

 

 予選第1ヒート(12周)   

7番グリッドだったが、5位がエンジンがかからなかったらしく、スタートで楽勝で5位にあがった。
ラッキー♪

スタート前にメカの高須さんに「3位までは上がれよゴルァ」と言われていたが(いや、俺の心にはこういう風に聞こえたと・・・)、コレならよゆージャン、と思ったり。
そして2コーナーを立ち上がってバックストレート。
ところが、4位のマシンの立ち上がりがものすごく遅く、コーナーを出る前にアクセルを戻さなくてはいけなくなってしまう。
インフィールドも遅いのだが1周目は牽制が厳しく、タイミングも合わず抜けない。
2周目。  またしても1〜2コーナー間がとんでもなく遅い。
こいつトラブッてる???
あまりの遅さに勘違い。焼きつきでもされたら巻き添えを食らってしまう。一刻も早く後ろから抜け出さなくては!!と、やっと2コーナーを立ち上がったところであせって横に出る。
しかし、アクセルを戻さざるを得なかったために加速が悪く、並びかけられない。っていうか、4位の彼も復活してるし・・・。4コーナーの立ち上がりでもぶつかりそうになってアクセルを踏むタイミングを狂わされる。案の定次のヘアピンでインに後続のカートが入ってきた。コレで抜かれても6位。まだ、1ヒート目の序盤だ。6位から仕切りなおしてもヒート中に2〜3位までいけそうな調子だったので、ぜんぜん気にしなーい。。。と、判断。

慌てず騒がずのはずが・・・次の瞬間凍りついた

どう考えてもとまりきれないスピードで突っ込んできた彼は、1台分あけてターンインをはじめた俺のカートにスピンしながら突っ込んできたのだ。

・・・・・・もうね・・・アホかと、馬鹿かと・・・。

彼には俺の背中がボーリングのピンか何かに見えたのか???
とっさにターンインをやめてアウト側に逃げたものの、ヤツの鋭いスピンアタックはもうひと伸び。で、ストライク → ストップ。

とどめに、もう一台が俺のマシンの右後ろに突っ込んできて・・・
ガツンという衝撃を感じた瞬間、去年の瑞浪でのクラッシュがフラッシュバックした。レース終わった・・・か?と、思った。いやマジで。

マシンはシャフトが曲がり、カウルがへこみ、サイドバンパーが曲がり、ノイズボックスがつぶれ、キャブが壊れ・・・・。

特に痛かったのはリヤシャフト。調子がよかったのだが、予備がない。別なシャフトに変えざるを得なかったのだが、それが命取りとなった。。。

 

予選第2ヒート(12周)

25台中23番スタート。
高須さんと石山さんが昼飯抜きでマシンを直してくれた。無事出走できるだけでもありがたい。考えてみれば去年の東西戦はマシンが修復不能で出られなかったからな〜。
俺のほうはというと、急に腹が減ってきた。いつもレースのときは食欲がないのだが、要するに気持ちが切れてしまったのだ。

気持ちを切り替えて、もう一度高めていかないと、せっかくマシンを直してくれたのに申し訳ない。とはいえ、ペースが合わない下位グループを抜いていくのは簡単なようで実は結構難しい。抜けないところで追いつきすぎたり、アクセルを踏むタイミングを狂わされたりするからだ。しかし、順位が順位だけに1台抜くのに時間をかけるわけにはいかない。
前のマシンのペースをすぐに見極め、タイミングをあわせて1度で抜かないといけない。
そんなことを考えれば考えるほど不安になる。また変なクラッシュに巻き込まれて、決勝に出られなくなるのではないか・・・と。

でもやるしかない。で吹っ切ってグリッドに並んだ。

高須さんから「10位まではあがれよ」とのお言葉。キビシー!!   真顔で言ってるし・・・

長々と書いたが実はレース自体はあんまり良く覚えていなかったりする。
スタート直後はごちゃごちゃの混乱状態。だが、レースが落ち着くまでおとなしくしているわけにはいかない。前の集団の動きをみながら、前のカートを抜いていく。
序盤、前に詰まって抜き返されたりもしたが、混乱を利用して順位を回復、1周1台のペースで抜いていく。ペース的には1周2台くらいいけそうな勢いだったのだが、なかなか他のパッシングポイントでは仕掛けられない。立ち上がりがいまいちで他の追い抜きポイントでは前のカートに並びかけられない。

我慢して、抜きどころをコース後半のヘアピンに絞って抜きつづけるが、決勝に向けて、コレではまずいと思い始めた。他のところでも抜けるようにしないと・・・。バックストレートエンドやインフィールドのヘアピンでも仕掛けるが、結局、抜けない。接触すれすれで2度ほど冷や汗をかいてしまった。本当に危なかった・・・(汗)
そんなこんなで抜きつづけ、やっと前に見えるカートが1台になった。あれを抜けばやっとクリアラップが取れる。決勝に向けてのセッティングのこともあるし。
と思ったら、ホームストレートで後1周のサイン。最終ラップにもう一台抜いてゴール。
他のドライバーの脱落にも助けられ、8位ゴールとなった。

結果的に大幅に順位を上げられたものの、ラップタイムに差がある相手に対して、ヘアピン一ヶ所でしか抜けないというのはかなり苦しい。
シャフトが変わったせいで少し乗りにくくなってしまっていたというのもある。決勝に向けては、セッティングを見直さないといけない。

 

決勝(24周)

決勝のスタートは14番グリッド。
決勝に向けて各部セッティングを変更。
アウトコースからのスタートとなったが、アウトコース側の隊列がやや遅く、俺自身の加速もそこそこだったため、イン側の1台に抜かれてスタートでは15位。
ここから追い上げだが、予選よりも抜くのが難しい。立ち上がりがやや悪く、ブレーキングでも奥まで突っ込めない。
抜くのもかなり無理やりっぽいぬき方になってしまい、クロスをかけられて抜き返されたりと、なかなかスムーズにあがっていけない。ラップタイムもいまいち。
唯一の追い抜きポイントにしていたヘアピンでもなかなか抜けない。そんなわけで、前のカートのミスにつけこみながらの追い上げになってきた。
徐々に順位を上げ、あと3台くらいで集団から抜け出せるというとき、ミスの隙を突いて1コーナーで仕掛けた際にラインが交錯し(実はどうなったか良く覚えてないが)2コーナーの立ち上がりでコースアウト!!
終わった!!と思ったが、何とかマシン半分はみ出しただけでコースに戻れた。しかし、当然一生懸命抜いてきた後続4〜5台に抜き返される
あ〜あ。でもレースが終わらなくてよかった。このペースではどの道、上位までいけなそうだが目の前のヤツだけは全部抜かないと気がすまない。
しかし、コースアウトの影響か?さらにペースが上がらなくなったような・・・。一度抜いた相手なのに、さらに苦労する羽目に。
何とか抜いていくものの、最後は下位グループなのに引き離せずバトルを展開。情けなくなったが、現実を受け入れるしかない。ここで投げ出してはチームのみんなに申し訳ない。
なんとかかんとかバトルには勝ってゴール。

開幕戦のリザルトは、ぎりぎりシングルフィニッシュの9位となった。

 悔しい結果になってしまったが、今年参戦するにあたって、決めていたことがある。
それは、どんなことが起こってもそれを「運が悪い」とは思わないことにしようということ。
確かに時には自分ではどうにもできないことが起こるかもしれないが、それも含めて自分のレースであると考えること。今回もクラッシュ自体はもらい事故だが、タイムトライアルでもっと前に行けていれば、違う展開になっていただろうし、もっと早く4位にあがっていれば起こらなかったことかもしれない。
でも、タイムトライアルであの位置にいたのは自分の力で、慎重に序盤の展開を見極めようと思っていたのも自分の判断。あの場面、接触覚悟で無理やり抜いていればよかったのかもしれない。でも、判断が間違っていたとは思っていないし、結果的に裏目に出ただけとおもっているが。
自分の思うとおりに走って、結果がクラッシュだったってこと。そんなショーもないレース歴が増えていくのは悔しいが・・・。

それも自分のレース。運が悪いなんていってても進歩がないから、運とか何とかをねじ伏せて勝てるようなドライバーになるしかないと去年から思っている。

 

終わりに・・・

今年は今までに増して多くの協力をいただいています。

フレーム:EIKOモータースポーツサプライ(ARROW AX8)

タイヤ:ブリジストン

オイル:ワコーケミカル様

プラグ:NGK様

石山監督、そして初メカの高須さんありがとうございます&お疲れ様でした。
はるばる応援に来てくれたり、連絡をくれたチームの皆さん、応援ありがとうございます。

第二戦榛名もよろしくお願いします。次こそイキます!!



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